警察学校組と
別タイトル「そういえば主人公には霊感ある設定だった」 自分設定な警察学校組ですので解釈違い起きたらブラウザバック 9/17現時点で有力と思われているスコッチの苗字を採用。考察のネタバレになっておりますのでご注意ください。 ある日、その人たちに出会った。というか、突然昔の感覚に襲われたという方が正しい。ほんの少しの霊感しか持ってない自分だが、世祖に出会ってからそれがより過敏になった。ここでは今まで何も無かったのにどうして……。 「松田さんと萩原さん?」 「!! #名前2#! #名前2#じゃないか!!」 「おっ前……その横にいるの世祖ちゃんか?」 「ぁ゛っ……」 横にいる世祖も目をぱちくりとさせて二人を見ていた。相変わらずキザっぽい格好をしている松田さんと絶妙にダサい萩原さんを見てこの人たちは世祖が薬を飲む前から知ってることを思い出した。 「……」 幽霊相手に言葉にするのは変な感じなのでスマホにポチポチ打ち込む。 「世祖、暑いし家に帰るかぁ」 「うん」 着いてきてください、という文面に2人はふよふよとついてきた。本当に幽霊らしく人の体に手を突っ込んでは「おお、やっぱり通る」なんて笑ってる。 「それにしても世祖ちゃん、会った頃とほとんど変わってないなあ」 「おー、それに引替えこいつは縦に伸びやがってよォ」 「松田、お前身長抜かれてるんじゃないか?」 「ふざけんな! 家着いたら測定すっぞ!!」 「世祖、今日はやけにセミがうるさいなあ」 スルーし続けるこっちのことを考えて欲しい。家に着く頃には俺の顔の筋肉は引きつって痛くなった。笑いをこらえるのって中々大変だ。 「えーっと、まず何から話せばいいんですか。成仏してくださいってお願いしていいですか」 「おー、俺たちにお供え物してくれ」 「えー」 「家に来てくれてるのは見てたぞー」 「俺も見てた」 「黒歴史を見られた気分です。萩原さんたちが生きてたら腕つねるところでした」 「地味に痛いのやめてくんない!? とりあえず、こっちから質問しちゃうけど。世祖ちゃんどうしたの? 反抗期?」 「反抗期っていうか病気とかか?」 「薬ですよ。変な犯罪組織の作った薬の効果が世祖に表れただけです」 「ああ、降谷が潜入してるって言う…」 「? 安室さんのこと知ってるんですか?」 「え?」 「あ?」 「うん?」 知識の把握をしてないため、会話がドッジボールみたいになっていきそうな予感がする。仕方なく俺や世祖のことを時系列で喋ってそれを松田さんたちに確認してもらう形にした。 「まず俺はきちんと成長してます」 「見りゃわかる」 「松田さんのそういうところマジで…マジ、そういうところですよ」 「どういことだよ」 「松田、若者言葉に俺達はもうついていけないんだよ」 「それで、ある組織に俺の後輩が接触。世祖はその接触を止めようとしてか薬を飲み小学1年生です。病気などは生来のものなので今も変わりありません」 「ある組織っていうのが、いわゆる黒の組織って言われてるところだな」 「はい。世祖のために俺達の父親が色々とけしかけて小学生として世祖は学校にいます」 「犯罪者だねえ」 「そう言われても仕方ないです。でも、死人に口なしって言うでしょ。萩原さんたちは誰かに言うことは出来ないでしょうし、言えたとしてもその人が警察に通報する前に父親が動きます」 「……昔から思ってたんだが、お前ら親は?」 「俺にも世祖ももう分かりません。養子として迎え入れた沖野さんが俺たちの父親です」 「……」 「……」 松田さんたちの目が鋭くなる。警察に犯罪バラして、あんたらは幽霊だから結局何も出来ないと教えてるのだからあたりまえか。このまま睨み合いが続くかと思ったらそれは意外な方向から終わりを迎えさせられた。 「お、お前らなんでここにいるんだよ!!?」 「ヒロミツだ」 「ほんとだ」 「スコ?」 「!!」 窓の外からぬるりと入ってきたスコッチその人は、驚きのあまり掴んだ鉛筆で#名前2#に顔面を貫かれた。幽霊にしたってホラーのような光景に萩原は「おお、すり抜けてる。やっぱり死んでたのか」と1人呑気なことを言っていた。 「さっきはごめんなさい」 「大丈夫、こっちも驚かせちゃったし」 「えっと、確認ですけどスコッチは諸伏景光って言って、公安の人だったんですよね」 「ビックリしたー。なんかあごひげ生えてるし」 「潜入調査のために童顔じゃ色々とまずかったんだよ」 「3人はお知り合いなんですね」 「警察学校時代の同期だ」 「公安行ってるとは思わなかったけどねー」 「お前達が爆弾処理失敗で死んだのも驚きだよ」 「諸伏さん、もっと言ってやってください」 「……。なんか、敬語使われるのすごい不思議だなぁ」 「さっきのスコッチとか安室とか。#名前2#、オメーなんかまだ隠してるだろ」 「あはははは」 「あははじゃねえよ。ほら、どうせ死人に口なしなんだろ。吐いちまえ」 「えーっと、世祖ってば元組織の幹部でハッカーなんですよー」 ていっと萩原の腕が#名前2#の頭を叩こうとした。手はすり抜けてそのまま#名前2#の顔を通って出てくる。まるでベールをかけられたような視界になった。 「何その、危険な情報。そういうのって、俺達が生きてる頃に言いなよ!」 「萩原が真面目な事言ってやがる…」 「ホントにな…」 「それで? #名前2#くんもそこに入ってたの?」 「いやいや。入ってたというか付属品になったというか。スプリッツァーを使えるレベルに引き上げたというか」 「組織にいた頃に話題になってたな、それは」 「引き上げたって言ったよな? てことは、#名前2#いないままで意思疎通とかできてなかったのか?」 「お察しの通りです。敵味方お構い無しに攻撃して組織に垂れ流すので酷かったみたいですよ。それで結局、沖野さんが俺を見つけて世祖のお守りにしました。俺は世祖の代わりに組織との連絡役をやってました。スコッチ…じゃなかった。諸伏さんとはそこで知り合ったんです」 「ノックとして潜入してる時にボスのお気に入りであるスプリッツァーはどうしても邪魔な存在だったからなあ。でも正直グレーな存在だったしバーボン…ゼロは強硬派だったから妥協は許せないしでギスギスしてた」 「あはは。そのバーボンさんには疑われてたりするんですけどね」 「で、バーボンっていうのが降谷のことで安室っていうのはただの偽名?」 「組織内で使ってる偽名ってところですかねえ? スコ…諸伏さん」 「まあノックとして本名は出せないからな……。ライも偽名だったんだろう?」 「諸星大ですね、あれは偽名で本名は赤井秀一です」 「トリプルフェイスっていうの? 映画だけじゃないんだね」 「お前らの爆弾処理も大概映画みたいだろ……」 「#名前2#くんも大変だったんだな」 「んー、でも慣れてますから」 その日は世祖の話をしていたらそろそろ寝なくては、という時間になってしまった。幽霊たちも寝るのか?という問いに議論を重ねて#名前2#は寝室に入らなければ家の中にいればいいという結論を出した。 「おやすみなさい。ほら世祖も」 「おぁしゃい」 「おやすみなさーい」 萩原がニコニコと手を振る。世祖も眠気のある手でちっちゃく手を振ると#名前2#と共に寝室に消えた。 「……」 静かになって逃げ出そうとした諸伏を松田はがっしりと掴んでいた。 「いたたたた! 幽霊なのに痛い!」 「おう公安ならこれくらい平気だろ」 「ふざけんな、ゴリラに掴まれたらさすがに痛いわ!」 「誰がゴリラだ」 「学名とかでありそう、マツダ・ゴリラ・ゴリラみたいな」 萩原が話にオチをつけたところで諸伏は2人の前で正座した。警察学校時代ならこの2人も正座して教官に叱られることもあったのに、と昔を思い出してしまう。 「で? 正直に答えろよ、お前達の三角関係は何なんだ?」 ド直球で質問された。スコッチ時代、スプリッツァーについて知らなかったとはいえ彼に恋をしていたのは事実だ。だが、諸伏にも言いたいことがあった。 「いっかい、彼を見たことがあるんだけど…」 「見た? あれ、でもスプリッツァーって誰にも顔見せしなかったんでしょ?」 「一部の人にはしてた、みたいだ。俺も許されてたってことはもしかしたら組織を抜けるか死ぬかの人間だけに限定してたのかも。死んだアイリッシュやキュラソーには顔を見せてたし」 「どうやってそんなの分かるんだよ……」 「そこまでは分かんないけど……。いや、俺が話したいのはそれだけじゃなくて。顔がさ、変わってないんだよ。というか今の方が若い気がする」 「んー? でもスコッチ潜入時代って今から何年も前だよな? あいつ高校生とか下手したら中学生だぞ?」 萩原の言葉に諸伏の心にトゲが突き刺さる。本当にバレていたら犯罪の恋愛歴である。 「まあ、あいつがまだ何か隠してるのは確かだろ。もしかしたら、世祖が飲んだっていう薬。それをあいつが飲んでる可能性もあるんだから」